- TOP
- 居場所づくりの実践事例集
- 兵庫県「交流の場所パッソ」
文字サイズ
兵庫県
「交流の場所パッソ」(神戸オレンジの会)
※2019年時点での活動情報です。最新の活動状況は各居場所にご確認ください。
基本情報
- 居場所名:交流広場パッソ
- 主催団体名:特定非営利法人神戸オレンジの会
- 世話人:藤本圭光(社会福祉士、精神保健福祉士)他、有償スタッフ3人、資格(教職が1名、他資格なし)
- 参加者数:平均利用者数8名
- 参加要件:年齢が20歳以上で、ひきこもりなど当事者経験者のみとしている。
※障害手帳、受診の有無、参加時間など、参加条件が求められていない。 - 運営開始時期:平成13年1月
- 開催頻度:週5日
- 開催場所:単独の常設施設
活動内容
電話やメール、来所相談に応じている。臨床心理士によるカウンセリングや訪問をする。グループトークもあり、利用者同士語り合うことに意味がある。具体的には、卓球台があり、スポーツ活動や、料理体験ができる。リラックスして、習字や絵を描いたり、好きなことに取り組んだりできる。焼成炉があり、陶芸品を作ることができる。音楽や映画鑑賞、ゲーム、カラオケなどを楽しめる。対話、哲学カフェ、マインドフルネスなどもする。
プログラムなどの構造化は一切行わず、何をするかは利用者自身が決めている。各自が自由な時間に来て、2階で参加者名簿に記録した後は自由に移動できる。持参したお弁当を食べて、すぐ帰ることもできるし、スタッフは挨拶をする程度で何もいわない。最初は何をしていいかわからず戸惑う人もいるが、慣れると極めて居やすい場となる。何をしてもいいし、しなくてもいい。自分で決めてやることの日々の体験の一つひとつが、知らず知らずのうちに自尊感情が培われることにつながっていく。人の気配に慣れること、過緊張が少し和らぐこと、人とつながることも自然とできるようになる。
調理室ではスタッフと共に簡単なものを料理する。料理の日は、参加率が高くなる。スタッフと一緒に作ったお菓子などを食べながら意見交換ができる。
相談室は、心理カウンセリングや相談に対応する部屋となっている。カウンセリングや相談は、精神科医、心理カウンセラー、理事長が対応している。グループトークは5-6人が1つのテーブルを囲んで話し合う。参加するかどうかは自由である。テーマはその都度自分たちで決めて、進行を含め自分たちだけで話し合うのが通常で、依頼された場合のみスタッフも参加する。
特徴
陶芸品
陶芸の焼成炉
ビル一棟全てを神戸オレンジの会で使っている。1階には神戸市から受託している神戸市ひきこもり地域支援センター「ラポール」があり、2Fには応接室やパソコン部屋、喫煙ルーム、3Fに卓球台やゲーム類の置かれた居場所があり、4Fには陶芸用の焼成炉や、和室やキッチン、相談用の応接室がある。駅から歩いて5分という立地条件がよい。周りに気軽に入れる飲食店などもあり、下町風情がある。
「いつ来てもいい、いつ帰ってもいい」「毎日来てもいいし、何か月かに1回でもいい」「プログラムも、参加してもいいし、しなくてもいい」といった、ゆるい感じの参加しやすい居場所だ。ひきこもりは、誰かを求め、その人とつながり、誰かから求められ、その人とつながることで終わると考えていて、神戸オレンジの会の居場所が、そういう場になることを目指している。
居場所は来ている人たちのこころもからだも自由に動ける「器」として、広く・深く在ることを基軸としているため、就労プログラムなどの目的や構造化されたものは一切ない。ひきこもりの一番のしんどさは「孤立している」ことであり、苦楽をともにできる誰かがいることは生きていくうえでとても大切だ。
スタッフの指示的言動は全くなく、当事者経験者のみ参加可能。いつ来てもいい、いつ帰ってもいい、プログラムに参加してもいいし、しなくてもいいところにしている。
contents 当事者・経験者の声に触れよう
-
全国キャラバン ㏌ 鹿児島「今わたしにできること〜色んなこころの居場所を考える」
-
全国キャラバン ㏌ 山口「今わたしにできること〜安心できる第三者の力」
-
全国キャラバン ㏌ 山形「今わたしにできること〜地域づくりの視点から」
-
全国キャラバン ㏌ 栃木「今わたしにできること~ひきこもり当事者の家族に対して」
-
全国キャラバン in 滋賀「今わたしにできること〜多様な立場からの関わり方」
-
ヒャダインさんからのメッセージ
-
佐々木一医師からのメッセージ
-
海谷一郎さんからあなたへ
-
ボイスTV⑥【仲間とつながる】ゲスト:宮本亞門/宮武将大(一般社団法人hito.toco 代表理事)
-
ボイスTV⑤【親の気持ち 子の気持ち】ゲスト:宮本亞門/池上正樹(KHJ全国ひきこもり家族会連合会副理事)
-
ボイスTV④【お金と仕事のこと】ゲスト:JOY/石井志昂(不登校新聞代表)
-
ボイスTV③【ゲームとかネットとか】ゲスト:JOY/新里渉(元ひきこもりプロゲーマー)
-
ボイスTV② 【ココロと健康】ゲスト:山田ルイ53世/大橋伸和(ひきこもりピアサポーター)
-
ボイスTV①【世間の目がツライ!】ゲスト:山田ルイ53世/林恭子(ひきこもりUX会議代表)
-
ひきこもってた時、つらかったことは?きっかけは?
-
イジメから不登校・ひきこもりへ。20歳で居場所につながり仲間との起業を目指す
-
同じ境遇の仲間がいる、ひとりじゃないって思えたことで救われた
-
生きている意味がないとひきこもり状態に。曲づくりを通じて見えてきたものは?
-
ひきこもり×農業によって、生きづらかった自分が変わっていく
-
もっとオンラインでの仕事が増えたらいいのに。プログラマー講師として伝えたい事
-
30年間のひきこもり生活って?回復するきっかけは?
-
大変な東京での仕事。ある日突然、心の病、そしてひきこもりに。
-
10.22ひきこもりVOICE STATION全国キャラバンin TOKYO ダイジェストムービー
-
夏井いつきさんが審査する、おウチde俳句大賞「ひきこもごも部門」
-
ひきこもり経験者、ピアサポーターとして今伝えたいこと
-
経験者として居場所づくりを展開。今、必要な支援とは?
-
22年間ひきこもった息子との暮らしから、わかったこと
-
家族会の代表・田口ゆりえさん×KHJ池上正樹さん
-
臨床心理士東畑開人さんからひきこもり当事者の皆さんへ
-
松山ケンイチさんと荻上直子さんからあなたへ
-
笑いのたねプロジェクト代表後藤誠子さんにお話を伺いました。
-
安芸福祉保健所の公文一也さんにお話を伺いました。
-
元ひきこもりの自称「惨敗王」の シンガーソングライター哲生さんにお話を伺いました。
-
東京学芸大学准教授 福井里江さんにお話を伺いました。(パート1)
-
東京学芸大学准教授 福井里江さんにお話を伺いました。(パート2)
-
ひきこもりUX会議代表林恭子さん、女性当事者インタビュー
-
株式会社ウチらめっちゃ細かいんで 代表取締役の佐藤啓さんインタビュー
-
ワーカーズコープ連合会 東葛地域福祉事業所 岩佐哲也インタビュー
-
構成担当が、ひきこもりオンライン当事者会に参加してみた。
-
高知ひきこもりピアサポートセンター、ピアサポーター下田つきゆびさんインタビュー
-
ひきこもり当事者の家族会に参加されているご家族の方にお話を伺いました。