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居場所づくりの実践事例集
ひきこもりVOICE STATION地域共生を目指すひきこもりの居場所づくり

長崎県

「今日も私は生きてます」(「親の会たんぽぽ」内「今日も私は生きてます」編集部)

※2019年時点での活動情報です。最新の活動状況は各居場所にご確認ください。

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基本情報

  • 居場所名:「今日も私は生きてます」
  • 主催団体:「親の会たんぽぽ」内「今日も私は生きてます」編集部
  • 参加要件:不登校ひきこもりの情報誌発行という活動主旨に賛同する者であれば、特に不問
  • 開始時期:2014年1月
  • 開催頻度:不定。情報誌発行という目的のために必要な時に随時集まる。
  • 利用者数:平均3~4人
  • 主な財源:冊子の売り上げ

長崎で不登校ひきこもりの問題に取り組む「親の会たんぽぽ」。その会が運営する、ひきこもり青年などのための語り場「リボーン」への参加者の一人が、当事者が相談の受け手となるような居場所を開設することを2014年1月に発案。その案を実現するために、情報誌を発刊し、その売り上げを財源とすることとなった。しかし、まもなく発案者が個人的な事情で来なくなったため、現在の代表を務める古豊氏らが情報誌の発行という作業だけを継承し、現在の活動が開始された。

活動内容

不登校ひきこもりの情報誌「今日も私は生きてます」の編集・発行。
現在4号まで発行されている。編集部門、販売部門など役割分担が成立。人件費なし、交通費も自費。完成誌は500円だが、収益が出ることはない。しかし制作すること自体に意味があり、営利目的で発行しているわけではないので、その点について不満はない。

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印刷などの作業に使っている部屋

特徴

空間は、ふだん「親の会たんぽぽ」が不登校児のための「フリースペースながさき」やひきこもり青年のための語り場「リボーン」のために使用している場所であり、ミーティングに使える12畳ほどの和室、10畳ほどの台所、情報誌印刷の作業にも用いる4.5畳ほどの部屋から成っている。
だが「今日も私は生きてます」自体は、居場所として開設したものでもなければ、現在も居場所機能を付与しようともしていない。したがって「居場所」として認識されることに、利用者本人たちには基本的な疑問がある。ここは、あくまでも不登校やひきこもりの当事者・経験者たちが、不登校やひきこもりに関連する記事を掲載する情報誌を発行する作業の場である。
重要なのは、情報誌「今日も私は生きてます」の発行であり、それ以上でもそれ以下でもない。ただし、その作業のために集まっている姿が、外部から「居場所」に集まっているひきこもり当事者・経験者として認識されることはあり得る。
しいて言えば、当該「居場所」の強みは、初めから「これは居場所ではない」と本人たちが考えている点にある。彼らにとっての課題とは「居場所」としてのそれというよりも、純粋に情報誌を発行し続けるために生じる問題(たとえば、次号の発行時期、プリンターの買い替えなど)である。

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運営者からは以下のような意見や要望が出ている。
行政が主催する居場所は開いているだけの場所が多く、特に意味や意義を持っていないと感じる。それは“居場所を開設する”ことが目的となっているのが現状であるからだと思う。居場所は必要だが、行政には運営する経済力はあっても、居場所を深めていくことはできない。居場所の文化は民間にこそあり(向き合ってきた歴史が全然違う)、それはノウハウも同じだ。行政は自らで居場所を作るのではなく、居場所が立ち上がりやすい環境を作ることに注力するのが手っ取り早いし、現状に即していると思う。
地域差もあると思うが、ひきこもり地域支援センターとか、サポートステーションとか、正直機能していると感じないし、個人的には「そういうのを求めているわけではないんだよなぁ」と思うことが多い。
ひきこもり支援事業を何らかやらないといけないのはわかるが、どういうものが求められているのかをちゃんと調査して検討して始めてほしいし、その結果当事者に沿った形で効果が上がっているのかを調査し、再度検討し、違うところは引き返してやり直してほしい。一旦始めたからと言ってそのまま継続するだけでは、ニーズの変化に支援が追い付かない。世論に流されて、よくわからないまま始めて行き詰まっているのが今だと思う。

利用者のアンケートには「イベント(講演会など)や出張販売などで、どこかへ出かけたり、買ってくれた人と話したりできて楽しかった」「支援されるという居場所には参加したくなかったので、自分たちで作り上げる活動という点には満足している」などの意見が挙がっている。

contents 当事者・経験者の声に触れよう

  • 全国キャラバン ㏌ 鹿児島「今わたしにできること〜色んなこころの居場所を考える」

  • 全国キャラバン ㏌ 山口「今わたしにできること〜安心できる第三者の力」

  • 全国キャラバン ㏌ 山形「今わたしにできること〜地域づくりの視点から」

  • 全国キャラバン ㏌ 栃木「今わたしにできること~ひきこもり当事者の家族に対して」

  • 全国キャラバン in 滋賀「今わたしにできること〜多様な立場からの関わり方」

  • ヒャダインさんからのメッセージ

    ヒャダインさんからのメッセージ

  • 佐々木一医師からのメッセージ

    佐々木一医師からのメッセージ

  • ひきこもり広報・海谷一郎さん

    海谷一郎さんからあなたへ

  • ボイスTV⑥【仲間とつながる】ゲスト:宮本亞門/宮武将大(一般社団法人hito.toco 代表理事)

  • ボイスTV⑤【親の気持ち 子の気持ち】ゲスト:宮本亞門/池上正樹(KHJ全国ひきこもり家族会連合会副理事)

  • ボイスTV④【お金と仕事のこと】ゲスト:JOY/石井志昂(不登校新聞代表)

  • ボイスTV③【ゲームとかネットとか】ゲスト:JOY/新里渉(元ひきこもりプロゲーマー)

  • ボイスTV② 【ココロと健康】ゲスト:山田ルイ53世/大橋伸和(ひきこもりピアサポーター)

  • ボイスTV①【世間の目がツライ!】ゲスト:山田ルイ53世/林恭子(ひきこもりUX会議代表)

  • ひきこもってた時、つらかったことは?きっかけは?

  • イジメから不登校・ひきこもりへ。20歳で居場所につながり仲間との起業を目指す

  • 同じ境遇の仲間がいる、ひとりじゃないって思えたことで救われた

  • 生きている意味がないとひきこもり状態に。曲づくりを通じて見えてきたものは?

  • ひきこもり×農業によって、生きづらかった自分が変わっていく

  • もっとオンラインでの仕事が増えたらいいのに。プログラマー講師として伝えたい事

  • 30年間のひきこもり生活って?回復するきっかけは?

  • 大変な東京での仕事。ある日突然、心の病、そしてひきこもりに。

  • 10.22ひきこもりVOICE STATION全国キャラバンin TOKYO ダイジェストムービー

  • 夏井いつきさんが審査する、おウチde俳句大賞「ひきこもごも部門」

  • ひきこもり経験者、ピアサポーターとして今伝えたいこと

  • 経験者として居場所づくりを展開。今、必要な支援とは?

  • 22年間ひきこもった息子との暮らしから、わかったこと

  • 田口ゆりえさん×池上正樹さん

    家族会の代表・田口ゆりえさん×KHJ池上正樹さん

  • 東畑開人さん

    臨床心理士東畑開人さんからひきこもり当事者の皆さんへ

  • 松山ケンイチさんと荻上直子さん

    松山ケンイチさんと荻上直子さんからあなたへ

  • 笑いのたねプロジェクト代表後藤誠子さんにお話を伺いました。

  • 安芸福祉保健所の公文一也さんにお話を伺いました。

  • 元ひきこもりの自称「惨敗王」の シンガーソングライター哲生さんにお話を伺いました。

  • 東京学芸大学准教授 福井里江さんにお話を伺いました。(パート1)

  • 東京学芸大学准教授 福井里江さんにお話を伺いました。(パート2)

  • ひきこもりUX会議代表林恭子さん、女性当事者インタビュー

  • 株式会社ウチらめっちゃ細かいんで 代表取締役の佐藤啓さんインタビュー

  • ワーカーズコープ連合会 東葛地域福祉事業所 岩佐哲也インタビュー

  • 構成担当が、ひきこもりオンライン当事者会に参加してみた。

  • 高知ひきこもりピアサポートセンター、ピアサポーター下田つきゆびさんインタビュー

  • ひきこもり当事者の家族会に参加されているご家族の方にお話を伺いました。

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