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- 居場所づくりの実践事例集
- 大阪府「豊中びーのびーの」
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大阪府
「豊中びーのびーの」(豊中市社会福祉協議会)
※2019年時点での活動情報です。最新の活動状況は各居場所にご確認ください。
基本情報
- 居場所名:び〜のび〜の
- 主催団体:豊中市社会福祉協議会
- 参加要件:発達障害、ひきこもりなどで就職に距離がある人
- 運営開始時期:平成23年
- 開催頻度:週4日(月、火、水、金 10:00〜15:00)土日もイベント活動があれば開催※びーのマルシェは月~金
- 平均利用者数:35名(男性7割 女性3割)※1回の平均利用者は7~8名
- 参加費用:無料(活動費が支給される)
活動内容
び〜のび〜のではステップアップ型支援を行なっている。①アウトリーチ②居場所参加③中間的就労④就労体験⑤就労準備⑥一般就労という形だ。今回の居場所では②〜③の部分を担っている。当事者が集うフリースペースではなく、様々なプログラム活動を行う場所、また外での活動の拠点としての役割を果たしている。びーのマルシェでは地域の小売店での就労体験がある。
活動は基本週4日で、毎週木曜日は休み。土曜日、日曜日は、草刈りの仕事や販売品の売り子の仕事等が入った場合に活動を行なっている。平成30年度の利用者数は35名(男性23名 女性12名 )。プログラム延べ参加人数は4149名となっている。
活動プログラムのユニークさは、参加者が行なった作業に対して活動費が支給されることだ。活動費は1コマ2時間(午前10時〜12時、午後1時〜3時)につき500円(就労体験は700円)が参加者に支給される。大きな金額ではなくても、家で一人考えこんでしまわずに、まずは外に出ること、そしてそれぞれのペースでプログラムに参加し、やっていけることを最優先にしている。活動費が支給されることで、参加する意味も、より大きなものとなる。お金が発生することから、活動はすべて予約制だ。
プログラムの内容は多彩で、園芸(野菜づくり等)、手作り(カードやストラップづくり等)、パソコン(チラシづくり、ホームページ作成等)、カフェ(地域福祉活動センターへの出張カフェ等)などがある。これらのプログラムで作られた物を地域の祭りやイベントで販売している。また、社会貢献、音楽、クッキング、スポーツレクレーションなどの様々なプログラムもある。
特徴
び〜のび〜のは、のんびり過ごすフリースペースというよりは、何か自分のできることをやる活動の場所である。ただ、活動費の支給される活動を行う場合には、時間通りに来ることができる、比較的健康度の高い利用者のみ対象となってしまいがちである。家から出にくい当事者にとっては利用しにくいプログラムになりがちであるが、び〜のび〜のでは「オーダーメイド型支援」を行なっている。居場所への参加が難しい当事者や、家からなかなか出られない当事者に対しても、本人の活動できる場所での、まさにオーダーメイドのプログラムが用意されている。
活動の部屋に入ってまず目に付くのが3つの水槽。この水槽ではたくさんのメダカが飼育されており、それを担当しているのが一人の当事者である。この当事者は人と会うことが難しいが、週1回び〜のび〜のにメダカの飼育方法を教えにやって来る。このメダカは地域のお祭りなどで販売されており、メダカの飼育を通して活動に参加している。
販売コーナーに目を移すと、詩の書かれた絵葉書が販売されている。この詩の作者は、外に出ることが難しいため、在宅で詩を書くことによって社会参加を果たしている。び〜のび〜のでは「働き方改革」と呼んでおり、当事者それぞれの特性に合わせて、働き方・社会参加のあり方を工夫している。
「オーダーメイド型支援」は個人の特性や強みをよく理解した上で、ゼロからその当事者の適した仕事(活動)を作りあげることが大切だ。柔軟性と細やかさを持ってプログラムを考えている。
3人一組でやる新聞配達(就労体験)がある。新聞配達という大変な仕事を、3人でカバーし合い、共に協力して「チームで請け負う」形でやっている。
社会参加の第一歩として、安心していける場所として運営しているが、そこに来ることがゴールではなく、ステップアップするための場所として存在している。約5年と長くいる人は、ピアサポーターとしての役割も委任している。メンバー同士が否定しあうことがないように気を配り、参加者をありのまま受け止めること「ここにいてもいいんだ」と参加者に思ってもらえることを大切にしている。
contents 当事者・経験者の声に触れよう
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全国キャラバン ㏌ 鹿児島「今わたしにできること〜色んなこころの居場所を考える」
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全国キャラバン ㏌ 山口「今わたしにできること〜安心できる第三者の力」
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全国キャラバン ㏌ 山形「今わたしにできること〜地域づくりの視点から」
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全国キャラバン ㏌ 栃木「今わたしにできること~ひきこもり当事者の家族に対して」
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全国キャラバン in 滋賀「今わたしにできること〜多様な立場からの関わり方」
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ヒャダインさんからのメッセージ
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佐々木一医師からのメッセージ
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海谷一郎さんからあなたへ
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ボイスTV⑥【仲間とつながる】ゲスト:宮本亞門/宮武将大(一般社団法人hito.toco 代表理事)
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ボイスTV⑤【親の気持ち 子の気持ち】ゲスト:宮本亞門/池上正樹(KHJ全国ひきこもり家族会連合会副理事)
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ボイスTV④【お金と仕事のこと】ゲスト:JOY/石井志昂(不登校新聞代表)
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ボイスTV③【ゲームとかネットとか】ゲスト:JOY/新里渉(元ひきこもりプロゲーマー)
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ボイスTV② 【ココロと健康】ゲスト:山田ルイ53世/大橋伸和(ひきこもりピアサポーター)
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ボイスTV①【世間の目がツライ!】ゲスト:山田ルイ53世/林恭子(ひきこもりUX会議代表)
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ひきこもってた時、つらかったことは?きっかけは?
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イジメから不登校・ひきこもりへ。20歳で居場所につながり仲間との起業を目指す
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同じ境遇の仲間がいる、ひとりじゃないって思えたことで救われた
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生きている意味がないとひきこもり状態に。曲づくりを通じて見えてきたものは?
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ひきこもり×農業によって、生きづらかった自分が変わっていく
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もっとオンラインでの仕事が増えたらいいのに。プログラマー講師として伝えたい事
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30年間のひきこもり生活って?回復するきっかけは?
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大変な東京での仕事。ある日突然、心の病、そしてひきこもりに。
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10.22ひきこもりVOICE STATION全国キャラバンin TOKYO ダイジェストムービー
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夏井いつきさんが審査する、おウチde俳句大賞「ひきこもごも部門」
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ひきこもり経験者、ピアサポーターとして今伝えたいこと
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経験者として居場所づくりを展開。今、必要な支援とは?
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22年間ひきこもった息子との暮らしから、わかったこと
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家族会の代表・田口ゆりえさん×KHJ池上正樹さん
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臨床心理士東畑開人さんからひきこもり当事者の皆さんへ
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松山ケンイチさんと荻上直子さんからあなたへ
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笑いのたねプロジェクト代表後藤誠子さんにお話を伺いました。
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安芸福祉保健所の公文一也さんにお話を伺いました。
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元ひきこもりの自称「惨敗王」の シンガーソングライター哲生さんにお話を伺いました。
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東京学芸大学准教授 福井里江さんにお話を伺いました。(パート1)
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東京学芸大学准教授 福井里江さんにお話を伺いました。(パート2)
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ひきこもりUX会議代表林恭子さん、女性当事者インタビュー
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株式会社ウチらめっちゃ細かいんで 代表取締役の佐藤啓さんインタビュー
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ワーカーズコープ連合会 東葛地域福祉事業所 岩佐哲也インタビュー
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構成担当が、ひきこもりオンライン当事者会に参加してみた。
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高知ひきこもりピアサポートセンター、ピアサポーター下田つきゆびさんインタビュー
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ひきこもり当事者の家族会に参加されているご家族の方にお話を伺いました。