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居場所づくりの実践事例集
ひきこもりVOICE STATION地域共生を目指すひきこもりの居場所づくり

東京都

「ひきこもりUX女子会」(一般社団法人ひきこもりUX会議)

※2019年時点での活動情報です。最新の活動状況は各居場所にご確認ください。

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ひきこもりUX女子会の様子

基本情報

  • 居場所名:ひきこもりUX女子会
  • 主催団体名:一般社団法人ひきこもりUX会議
  • 世話人:林恭子、恩田夏絵、室井舞花
  • 運営開始時期:2016年6月
  • 開催頻度:年6回
  • 平均利用者数:80人
  • 開催場所:東京ウィメンズプラザ 1F/視聴覚室ABC
  • 開催時間:午後2時~午後4時半
  • 参加要件:第1部は女性であれば誰でも可能、第2部はひきこもりや生きづらさを抱える当事者・経験者女性(いずれも性自認女性含む)

これまで、ひきこもり当事者会・居場所の参加者は男性が9割を超えることが多く、女性が安心して参加できる場がほとんどなかった。このような背景を踏まえ、女性が参加しやすい場を用意したという。

活動内容

「ひきこもりUX女子会」は、年齢制限がなく、誰にとっても「安心安全」な対話ができる、交流と出会いの場所となっている。参加者が発言を躊躇しない雰囲気づくりにも工夫がある。

女子会は以下の「参加ルール」に基づいて実施されている。

  • 聞いた話は外で話さない、SNS等で書かない。
  • 相手の話を否定しない、批判しない。
  • 時間を独り占めしない。
  • 途中から来ても、途中で帰っても、休憩も自由。
  • 聴いてるだけでもOK。
  • 営業活動、政党、就業などへの勧誘はNG。
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女子会の第一部では、自己開示しやすい雰囲気づくりのため、UX会議のスタッフが自ら、ひきこもり、生きづらさの体験談を話す。体験談を聞いた参加者からは「私だけじゃなかったんだ」、「ひきこもっている私でもこの場に居てもいいんだ」という声が寄せられており、「居てもいい」という安心感につながっているという。

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第一部の体験談を話す林恭子さん(UX会議 代表理事)

第二部では「テーマトーク」を行う。ひとテーブルに4~6人ほど座り、約45分のテーマトークを2ラウンド行う。1ラウンド目は、世代別にテーブルを分けて語り合う。2ラウンド目は「人間関係」や「就労」など、参加者が希望するテーマのテーブルに着席して話し合う。

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第二部のテーマトークで使用するテーマ

女子会は途中入場も可能で、自分のペースで参加できる。話したくない人や疲れてしまった人向けに非交流スペース(休憩スペース)を用意している。

特徴

女子会を運営するにあたり、参加者との対等な関係性を保つことを大切にしている。また「自助力」「共助力」「参加者の意思」を重視している。参加者が自分の意志で、自分の不安や問題に合ったテーマを自主的に選び、参加者同士の交流のなかで分かち合っていく空間づくりを意識している(自助機能)。参加者が「お客さん」にならないよう、何かをしてもらえる場、与えてもらえる場ではなく「一緒に場を作る」という意識を持ち合うことを重視しているという(共助機能)。

さらに、居場所を「自己肯定感を回復する場」として「ただありのままでそこに居ていい」という考えを大事にしている。当事者・経験者が「生きていていい」と思えることや、居場所が自身の存在を肯定する場であることが重要だという。異なる境遇や背景を持つ個人が集い、語り合い、ともに時間を共有することで、発見や共感を繰り返し、自立や共生のプロセスにつながるという。

女子会に参加後、就労や結婚、ボランティア活動など、次のステップに進む女性たちが数多く出ており、居場所の力の大きさを実感しているという。参加者からも「共感してもらえて嬉しかった」「自分の本当の課題が明解になった」「こんなにたくさんの方々か集まるんだから自分はひとりじゃないと心から思えた」と、満足度の高い声が寄せられている。「『否定されない』場所は大切。女性だけの参加者でかつ、LGBTにも配慮があり、安心して参加できた」との意見もあった。

担い手づくりの取り組みも進む。女子会に参加したことがある有志が集まる「ひきこもりUX女子会アベニュー」もその一つで、参加者同士で自分たちが必要としている場を創っている(参加者数は20~40人程度)。

contents 当事者・経験者の声に触れよう

  • 全国キャラバン ㏌ 鹿児島「今わたしにできること〜色んなこころの居場所を考える」

  • 全国キャラバン ㏌ 山口「今わたしにできること〜安心できる第三者の力」

  • 全国キャラバン ㏌ 山形「今わたしにできること〜地域づくりの視点から」

  • 全国キャラバン ㏌ 栃木「今わたしにできること~ひきこもり当事者の家族に対して」

  • 全国キャラバン in 滋賀「今わたしにできること〜多様な立場からの関わり方」

  • ヒャダインさんからのメッセージ

    ヒャダインさんからのメッセージ

  • 佐々木一医師からのメッセージ

    佐々木一医師からのメッセージ

  • ひきこもり広報・海谷一郎さん

    海谷一郎さんからあなたへ

  • ボイスTV⑥【仲間とつながる】ゲスト:宮本亞門/宮武将大(一般社団法人hito.toco 代表理事)

  • ボイスTV⑤【親の気持ち 子の気持ち】ゲスト:宮本亞門/池上正樹(KHJ全国ひきこもり家族会連合会副理事)

  • ボイスTV④【お金と仕事のこと】ゲスト:JOY/石井志昂(不登校新聞代表)

  • ボイスTV③【ゲームとかネットとか】ゲスト:JOY/新里渉(元ひきこもりプロゲーマー)

  • ボイスTV② 【ココロと健康】ゲスト:山田ルイ53世/大橋伸和(ひきこもりピアサポーター)

  • ボイスTV①【世間の目がツライ!】ゲスト:山田ルイ53世/林恭子(ひきこもりUX会議代表)

  • ひきこもってた時、つらかったことは?きっかけは?

  • イジメから不登校・ひきこもりへ。20歳で居場所につながり仲間との起業を目指す

  • 同じ境遇の仲間がいる、ひとりじゃないって思えたことで救われた

  • 生きている意味がないとひきこもり状態に。曲づくりを通じて見えてきたものは?

  • ひきこもり×農業によって、生きづらかった自分が変わっていく

  • もっとオンラインでの仕事が増えたらいいのに。プログラマー講師として伝えたい事

  • 30年間のひきこもり生活って?回復するきっかけは?

  • 大変な東京での仕事。ある日突然、心の病、そしてひきこもりに。

  • 10.22ひきこもりVOICE STATION全国キャラバンin TOKYO ダイジェストムービー

  • 夏井いつきさんが審査する、おウチde俳句大賞「ひきこもごも部門」

  • ひきこもり経験者、ピアサポーターとして今伝えたいこと

  • 経験者として居場所づくりを展開。今、必要な支援とは?

  • 22年間ひきこもった息子との暮らしから、わかったこと

  • 田口ゆりえさん×池上正樹さん

    家族会の代表・田口ゆりえさん×KHJ池上正樹さん

  • 東畑開人さん

    臨床心理士東畑開人さんからひきこもり当事者の皆さんへ

  • 松山ケンイチさんと荻上直子さん

    松山ケンイチさんと荻上直子さんからあなたへ

  • 笑いのたねプロジェクト代表後藤誠子さんにお話を伺いました。

  • 安芸福祉保健所の公文一也さんにお話を伺いました。

  • 元ひきこもりの自称「惨敗王」の シンガーソングライター哲生さんにお話を伺いました。

  • 東京学芸大学准教授 福井里江さんにお話を伺いました。(パート1)

  • 東京学芸大学准教授 福井里江さんにお話を伺いました。(パート2)

  • ひきこもりUX会議代表林恭子さん、女性当事者インタビュー

  • 株式会社ウチらめっちゃ細かいんで 代表取締役の佐藤啓さんインタビュー

  • ワーカーズコープ連合会 東葛地域福祉事業所 岩佐哲也インタビュー

  • 構成担当が、ひきこもりオンライン当事者会に参加してみた。

  • 高知ひきこもりピアサポートセンター、ピアサポーター下田つきゆびさんインタビュー

  • ひきこもり当事者の家族会に参加されているご家族の方にお話を伺いました。

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