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居場所づくりの実践事例集
ひきこもりVOICE STATION地域共生を目指すひきこもりの居場所づくり

東京都

「ひ老会」(VOSOTチームぼそっと)

※2025年時点での活動情報です。最新の活動状況は各居場所にご確認ください。

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ひ老会となる会場

基本情報

  • 居場所名:ひ老会
  • 主催団体名:VOSOT(別名:チームぼそっと)
  • 世話人:ぼそっと池井多
  • 運営開始時期:2017年11月
  • 開催頻度:1ヶ月に1回
  • 平均利用者数:約25人
  • 開催場所:光が丘区民センター
  • 参加要件:「ひきこもり」と「老い」について共に考え、語りたい方ならば誰でも参加できる。ひきこもりの当事者だけでなく、家族・支援者・取材者も参加可能。ただし、本ページ「特徴」の【対等性の確保】に述べている理由により、ひきこもりの当事者でなくても「人生の当事者」として自己開示して語れる人に限る。どうしても話せない人はこの限りではない。

活動内容

「ひ老会」は性別や立場で参加を制限することがなく、各自の人間性を尊重するためルールで参加者をしばりつけることも最小限に留めている。参加者にとって安心安全な対話と交流の場であるために、1回の開催時間は以下のように4部から構成される。

第1部 チェックイン
初めに自己紹介を兼ねてそれぞれがひきこもりに対する立場(当事者・家族・支援者など)と「ここで呼ばれたい名前」を表明する。

第2部 シェア・ミーティング
それぞれの参加者が自分の悩みや不安、生きづらさを語る番を一周させる。誰かが話しているときは、他の参加者は発言や質問をせず、発言者の話を最後まで聴く。

第3部 フリートーク
休憩をはさんで、第3部は前半に話されたことを基に自由に対話する。

第4部 チェックアウト
最後に各自語りそこねたこと、付け足したいことなどを発言する番を一周させる。ここで初めて自分がほんとうに語りたいことを語り始める参加者も多いため、重要な時間となっている。

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最初に一人ずつ「言いっぱなし、聴きっぱなし」の形での、時計回りでのチェックインが行われ自然に「人生の当事者」としての語りが続き、重い話題も含めて話す。この時点で、世話人は参加者それぞれがその日にどのような問題を抱えてやってきたかを把握。その後、休憩をはさみ後半に入る。

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「ひ老会」の様子

特徴

【年代構成と話題の傾向】
参加者を年代別にみると、20代4.8%, 30代12.7%, 40代22.2%, 50代28.5%, 60代21.8%, 70代8.2%, 80代2.0% となっており、40代から60代がボリュームゾーンである。そのため若い人たちの集まる他の居場所でよく出るゲームやアニメといった話題は出ず、そのかわり「人生の意味」「生と死」「介護」「終活」といった重く哲学的な話題が多い。しかし、20代でもそういう話題を語りたい参加者は来ている。

【雰囲気】
言論の自由を尊重し、タブーなく何でも話せる空間であることを重視しているため、表面的な政治的正しさや公序良俗にはとらわれない。資格を持った支援者が上から運営するのではなく、資格のない当事者が対等な立場で運営しているので、「福祉臭」や「支援臭」がない。また経済的に困難な状況にある人でも肩身のせまい思いをしないように、「オシャレ」「生産的」「未来志向」という3つの傾向を排するようにしている。

【対等性の確保】
ひきこもりは「見られる」ことを嫌う。見学や観察、取材を目的とするだけの者がその場にいると、どうしても「見る(主体)」と「見られる(対象)」の関係が生じてしまう。そのため、ここではたとえ取材者や研究者であっても、少なくとも人間である限り「人生の当事者」であるはずであるから、同じ当事者として自らを語ってもらい、参加者の対等性を確保している。

【居場所はつくるものではない】
「居場所はつくるものでなく、できるもの。居場所は与えられるものではなく、感じるもの」を信条としている。多くの参加者が本居場所に「場所」ではなく「人」を求めてやってきている。

今後の課題

運営資金の安定的な確保。
地方都市からの「出張ひ老会」の開催希望に対応できる体制を作る。

▶︎▶︎▶︎ 最新の開催情報

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